3Dプリンタ da Vinci 1.0A 使いこなしのいろいろ

年の初めにxyz printing が発売している3Dプリンタ da Vinci 1.0A (ダヴィンチ)を購入しいろいろと使っています.
半年強使ってみて,とても便利ですがいろいろなれとコツが必要な気がします.
ここではこれまで使ってみた使いこなしを書いておきます.

印刷物にごげた部分がはいる

    印刷物に焦げた部分が混入することがあります.
    da Vinciは印刷の準備でエクストルーダを加熱するときにフィラメントがにょろにょろとでてきます.これが印刷中に印刷物にくっ付いてはがれたり,焦げを作ってしまうことが多々あります.
    コツとしては印刷の指示を送って加熱を始めたら印刷開始前までにノズルから出たフィラメントを掃除用のブラシで切ってやると良いです.

    ヘッドがステージにあたる

    印刷をする際に1〜2層目ステージに当たって「ガッ,ガッ」と音がすることがあります.一度引き取って調整してもらったことがありますが,ステージの平行出しや,調整がずれていることが,原因の一つのようです.
     また,ステージの調整をすると起こる場合があります.電気的接触で高さ調整をする際,端子が汚れていると少し押し込まれた状態でコンタクトしたと認識することが原因のようです.
     次に動画をアップしておきますが,一つ目がOK, 二つ目がNGの場合です.(わかりにくいです.OKの場合は当たるか当たらないかで離れていきます.NGの場合は当たってからちょっと押し込みます)

    四角くでかい高密度のオブジェクトが焦げ付く

    これが一番クリティカルなのですが,調子にのって立方体の中身が詰まったものを印刷すると,ステージにくっついて剥がれなくなってしまいました.剥がれない原因は樹脂が焦げ付いてしまっているのです.結局剥がせないので送り返しました.いろいろとサポートに相談しましたが,現状解決方法はないということですので,とにかく高密度の立方体は印刷しないということに注意する必要があります.

    オブジェクトが剥がせなくなる.

    オブジェクトが硬い場合,全く剥がせなくなることがあります.
    この場合,加熱と冷却を繰り返し,無理やり剥がすしかありません.このときにガラステーブルをがっつりきづつけると印刷するオブジェクトの底部が出っ張っていろいろと面倒なことなります.さらにきづつけたことでより剥がれにくくなるという負の連鎖につながります.私も実際にやらかして,修理しようかと問い合わせましたが,サポート期間が過ぎていて18000円程度かかるということでしたのでとりあえずペンディングにしています.

     この焦げ付いたり,剥がせなくなる恐怖に打ち勝つために以下の対策を取っています.これでオブジェクトが剥がれなくなることはほとんどなくなりましたし,いざという時にはなんとかなります.
    1.ステージにカプトンテープを貼る
     サポートの方にアドバイスされたので貼ってみました.焦げ付きを抑えるためと言われていましたが,熱を防ぐ効果はないので,いざという時にはがしてオブジェクトを剥がすのに役に立ちます.
     細いテープを購入しても良いですが,剥がし直す際に手間なのでamazonで大型のポリイミドテープを買いました.

    テープにはKoptanとなかなか楽しげなブランド名が書かれています.

    ちょっと粘着力が強くて剥がすのが大変ですが幅の短いテープをたくさん貼らなくていいので楽です.多少気泡が入っても針で潰してやれば問題ないです.

    通常は毎回剥がす必要はありません.ABSの食いつきは良くなるのですが,Macのドライバが底辺をサポートしていなかったのでその際はノリをつけて印刷していました.「底辺」オプションを使えばノリなしでもきちんとくっついてくれるので綺麗に印刷できます.

    くっついて剥がせなくなった場合はキャリブレーションを実施してステージの温度が上がったところでキャンセルするを繰り返してやればテープの粘着力が下がるのでスクレイパーを差し込めば剥がせます.

    2.15mm×15mm×1mmのオブジェクトくっつける
     剥がすきっかけをつくるために15mm×15mm×1mmをくっつけます. この端っこに5mm×5mm×5mmの立方体を剥がすきっかけになるようにつけておくとはがしやすくなります.

    3.  底辺をつける
     印刷のオプションで底辺をつけます.(Mac版は最近用作サポートされました.バグがあるようですが)前述しましたが,カプトンテープを貼っているとこれでノリの塗布なしでも印刷中剥がれず,印刷後には簡単にはがれます.さらに2番のきっかけを作っていれば確実に剥がせます.

     これでもうっかり密度90%のでかいオブジェクトを印刷すると剥がれなくなりました.このときには,キャリブレーションを実施してステージの温度が上がったところでキャンセルし,テープの粘着力が落ちたところで,オブジェクトの角をスクレイパーで破壊して,そこにスクレイパーを差し込んでやってなんとかはがぜました.元から角に隙間を作っておけばはがせるような気がしますが,怖くてなかなか挑戦できません.

     開けたその日からなんでも作れるというわけではないですが,それなりにいろいろと作れるので入門としてはいいのではないでしょうか.サポートも保証期間の間は部品交換なども無料で対応してくれます.ただ,当たり外れはあるようですので,買ったらすぐ使い倒してバグ出ししましょう.


     と今のところはこんな感じです.

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