おそくなりましたが,Maker Faire Tokyo 2018でブースに来ていただいた皆様ありがとうございました.本当に多くの方に見に来ていただきとても嬉しかったです.
今年で3回目の出展になりましたが,Twitterでリツイートしていただいたり,Make: の記事にも取り上げていただいたりしたおかげで前回(2016年)よりも多くの方に来ていただいたように思います.
自分の腕がたらずもじゃもじゃになった配線をあたたかい目で見てくださり,よくやったねぇと(半分あきれながら)声をかけてくださる方.毎回みてますよと声をかけてくださる方,色々な方とお話しすることができてたのしかったです.
今年は,2016年の際に会場でいただいたコメントを元に,走り始められるようにする.速度制御できるようにする.コイルが動いているのが視覚的にわかるようにする.の3つを実現しようと思い作品を作りました.可視化のためにLEDをレールにおいたことではもじゃもじゃ度が増えましたが,車体を目で追うと残像で車体との相対関係がわかって結構面白かったかなと思います.
レールは2016年のものを流用しましたが,回路は全て新しくしました.その理由をここに書いておこうと思います.
2016年の回路は3to8ラインデコーダと8to3エンコーダを使っていました. このICはシリアル通信などの複雑なことをしなくとも,配線するだけで, 簡単にI/Oを増やせます.
ただ,エンコーダはデータシートをみるとわかるように,ある特定のセンサがオンになるとそれよりも前のビットの状態がわからなくなります.
例えばセンサ0~7をI/O 0~7につないだ場合, センサを0, 1, 2, 3とオンにする分には検出できるのですが,センサ7, 6, 5, 4という順にオンにしていっても, 7がオンになっている間は6のセンサをオンにしてもわからないということになります.
私のリニアモーターカーはフォトリフレクタの反射で車両位置を検出しています.そのセンサの配置間隔と車体の長さの都合上,複数のセンサの上に車体がまたがります.よって,ある回転方向に回路を組んだ場合, 逆回転はできないということになります.これを直そうというのがモチベーションの1つ.
また,展示ブースでは,浮上原理を説明するために磁石だけをつけたレールと,予備の車体をおいて,つついて見てもらっています.この時に面白いのですが,小さいお子さんは10中8,9,その車両をレールに投入します.つまり2台同時に走らせようとするのです.繰り返しになるのですが,本当にあそびにきてくれた,子達がほとんどそれをやるのです.でもラインエンコーダは一度に1箇所しかオンにできません.(40チャンネル制御するために,3to8エンコーダを2段組にして,オンにするユニットを選択している). この声なき要求に応えられるようにしようというのがモチベーションの2つ目です.
というわけで,それを実現するために今年はエンコーダ,デコーダを使わずに, I/Oエクスバンダを使って, I/Oを増やすことにしました.2016年は車両の動きに通信速度がついていくのか自信がなく,時間も少なかったのでI/Oエクスパンダは見送ったのですが,今年はレールはいじらないのでその分の時間を回路につぎ込みました.スピードはできるだけ早い方がよかろうということでSPI通信のものを選びました.案の定,通信トラブルがおこってデバッグが大変でしたが,なんとかものにできました.ここら辺は,まとめておこうと思います.
あれ,結局当日逆回転していないし,2台同時に走っていないんじゃない?というツッコミが当然あると思います.ぅぅぅ.結局, 速度フィードバック制御に時間を取られて,そこまで手が回らなかったんです.あとはプログラムだけなので,動くようになったら動画にしてアップしたいと思います.
というわけで,改めてありがとうございました.
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